「とりあえずリバーブかけとけばいい」と思っていませんか?
実はリバーブには明確な役割が4つあって、それぞれ目的が全然違うんです。
今回はせいいち先生に、現場歴30年のエンジニア目線でリバーブの本質を教えてもらいました。
リバーブってそもそも何ですか?
先生、リバーブってよく聞くんですけど、そもそも何をするものなんですか?
リバーブとは反響や反射を歌に付与する機械なんだよ。
実は現実世界でも声には様々な反射や反響が作用しているんだ。
わかりやすいのはお風呂だね。
実は現実世界でも声には様々な反射や反響が作用しているんだ。
わかりやすいのはお風呂だね。
あ!お風呂って歌うと気持ちよく聞こえますよね。あれがリバーブってことですか?
そうなんだよ。お風呂の壁って硬いだろ?
硬いとよく反射するんだ。そしてそんなに広くない。
だからああいう響き方をする。
市民ホールも独特の響きがあるよね。余韻が長いというか。
つまり場所によって響き方が全然違うんだよ。
硬いとよく反射するんだ。そしてそんなに広くない。
だからああいう響き方をする。
市民ホールも独特の響きがあるよね。余韻が長いというか。
つまり場所によって響き方が全然違うんだよ。
なるほど!リバーブってそういう「場所の響き」を再現するものなんですね。
そういう側面もあるんだけど、その方向だけで考えると難しくなるんだよ。
まずリバーブには種類があってね。
ホールやチャーチは空間の形状をイメージしたもの。
スプリングはバネ、プレートは金属の板を振動させて反響音を作るもので、仕組みが違うんだ。
まずリバーブには種類があってね。
ホールやチャーチは空間の形状をイメージしたもの。
スプリングはバネ、プレートは金属の板を振動させて反響音を作るもので、仕組みが違うんだ。
📖 用語解説:リバーブの種類
ホール・チャーチ:コンサートホールや教会などの空間をシミュレートしたリバーブ。残響が長く広がりのある音が特徴。
プレートリバーブ:大きな金属板(プレート)を振動させて反響音を作る。温かく濃密なサウンドが特徴でボーカルに多く使われる。
スプリングリバーブ:バネ(スプリング)を振動させて反響音を作る。独特のバネっぽい響きが特徴でギターアンプにも内蔵されている。
リバーブなしって何がおかしいの?
リバーブって必ずかけないといけないものなんですか?
まず考えてほしいんだけど、リバーブが全くない状態って自然界においてありえない変な状況なんだよ。
現実では必ず何かしらの反響があるからね。
現実では必ず何かしらの反響があるからね。
じゃあリバーブなしで録音した歌ってどんな風に聞こえるんですか?
そっけないとか、なんだか人間ぽくないと感じる人が多いね。
肉体がないような、何かしら違和感がある感じかな。
肉体がないような、何かしら違和感がある感じかな。
リバーブには4つの役割がある
じゃあリバーブって何のためにかけるんですか?
大きく4つの役割があるんだよ。
役割1:自然界にない不自然さをなくす
まず1つ目はリバーブなしの不自然さをなくすこと。
人間の耳は自然に反響のある音に慣れているから、リバーブがないと肉体がないような違和感を感じてしまうんだ。
その違和感をなくすために使うのが役割1だよ。
人間の耳は自然に反響のある音に慣れているから、リバーブがないと肉体がないような違和感を感じてしまうんだ。
その違和感をなくすために使うのが役割1だよ。
役割2:歌っている場所をイメージさせる
2つ目は歌っている場所をイメージさせること。
草原で歌っているのか、教会で歌っているのか、ホールで歌っているのか。
そのイメージを音に付加するんだ。
これは曲によって変わるんじゃなくて、制作意図によって決まるんだよ。
どこで歌っているイメージにするかを先に決めて、それに合わせてリバーブを選ぶ。
草原で歌っているのか、教会で歌っているのか、ホールで歌っているのか。
そのイメージを音に付加するんだ。
これは曲によって変わるんじゃなくて、制作意図によって決まるんだよ。
どこで歌っているイメージにするかを先に決めて、それに合わせてリバーブを選ぶ。
役割3:曲に合わせた特殊効果
3つ目は特殊効果として使うこと。
例えば落ちサビで深めのリバーブをかけるなど、曲のアレンジとして効果的に使うんだ。
実はリバーブで「良くする」という使い方をするのはこの役割3だけなんだよ。
例えば落ちサビで深めのリバーブをかけるなど、曲のアレンジとして効果的に使うんだ。
実はリバーブで「良くする」という使い方をするのはこの役割3だけなんだよ。
え、良くするのは役割3だけなんですか!?
そうなんだよ。役割1と2は「違和感を消す」「広さを目的に合わせる」という地味な使い方なんだ。
リバーブは派手なエフェクターだから、つい積極的に使いたくなるけど、ほとんどは地味な目的で使っているんだよ。
リバーブは派手なエフェクターだから、つい積極的に使いたくなるけど、ほとんどは地味な目的で使っているんだよ。
役割4:オケと同じ空間にいることを表現する
4つ目はオケと歌が同じ空間にいることを表現するためのリバーブだよ。
コンサートを想像してほしいんだけど、同じ会場で演奏している以上、各楽器には会場のリバーブが自然にかかっているよね。
でも音楽制作だとそれぞれ別々に録音されているから、そのままだとバラバラに聞こえてしまうんだ。
非常に薄いリバーブを全体にかけることで「同じ場所にいる感」を作るんだよ。
コンサートを想像してほしいんだけど、同じ会場で演奏している以上、各楽器には会場のリバーブが自然にかかっているよね。
でも音楽制作だとそれぞれ別々に録音されているから、そのままだとバラバラに聞こえてしまうんだ。
非常に薄いリバーブを全体にかけることで「同じ場所にいる感」を作るんだよ。
どれくらい薄くかけるんですか?
気づかないくらいがいいんだよ。
これをやるとやらないとではまとまり感が圧倒的に違う。
でも大きくかけるとうっとうしくなるから、あくまで隠し味くらいの感覚でね。
これをやるとやらないとではまとまり感が圧倒的に違う。
でも大きくかけるとうっとうしくなるから、あくまで隠し味くらいの感覚でね。
💡 現場の知恵|リバーブは役割の順番で考える
せいいち先生の判断ステップは役割1→2→3の順番。まず不自然さをなくし、次に場所のイメージを決め、最後にアレンジとしての特殊効果を検討する。役割4のオケとの馴染みはミックスの段階で考える。
ディレイとリバーブの違いについてはこちらも参考にどうぞ。
📄 関連記事を参照
第19回|歌ってみたのディレイってどうやるの?
👉 続きを読む
リバーブで失敗する人のパターン
リバーブで失敗しやすいパターンってありますか?
かけすぎ以外にはないんじゃないかな。
盆踊りの音響みたいになっているのをよく聞くよ。
盆踊りの音響みたいになっているのをよく聞くよ。
盆踊り…!すごくわかりやすいです(笑)
リバーブは派手なエフェクターだから丁寧に使うことが大事なんだよ。
良くするために使うのは役割3だけ。
それ以外は違和感を消す・広さを目的に合わせるという地味な使い方なんだということを忘れないでほしい。
良くするために使うのは役割3だけ。
それ以外は違和感を消す・広さを目的に合わせるという地味な使い方なんだということを忘れないでほしい。
コンプレッサーとの使い分けについてはこちらも合わせて読んでみてください。
📄 関連記事を参照
第17回|歌ってみたのコンプレッサーってどうやるの?
👉 続きを読む
✅ この記事のまとめ
- リバーブとは反響や反射を歌に付与する機械。リバーブなしは自然界においてありえない不自然な状態
- リバーブには4つの役割がある
- 役割1:自然界にない不自然さをなくす
- 役割2:歌っている場所をイメージさせる(制作意図で決める)
- 役割3:曲に合わせた特殊効果(これだけが「良くする」使い方)
- 役割4:オケと同じ空間にいることを表現する(気づかないくらい薄く)
- 失敗はかけすぎ一択。派手なエフェクターだから丁寧に使うことが大事
派手なエフェクターほど、丁寧に使う。
その感覚を一緒に身につけましょう。やさしいDTM道場でお待ちしています。

