コンプレッサーはミックスの必須エフェクトと言われているけど、なんだかむずかしそう…。
そう感じている方は多いのではないでしょうか。
今回はせいいち先生に、現場歴30年のエンジニア目線でコンプレッサーの本質を教えてもらいました。
コンプレッサーって結局なんですか?
先生、コンプレッサーってよく聞くんですけど、そもそも何をするものなんですか?
残念ながら一言では言えないのがコンプレッサーなんだよ。
大きく分けると2種類あってね、ビンテージコンプとデジタルコンプ。
同じ「コンプレッサー」という名前だからごっちゃになって、理解できなくなっている人が多いんだよ。
大きく分けると2種類あってね、ビンテージコンプとデジタルコンプ。
同じ「コンプレッサー」という名前だからごっちゃになって、理解できなくなっている人が多いんだよ。
え、同じ名前なのに違うものなんですか!?
そう。
動作の仕組みは同じなんだけど結果が全く違うんだ。
そこをきちんと理解することがコンプレッサーを使いこなす第一歩なんだよ。
動作の仕組みは同じなんだけど結果が全く違うんだ。
そこをきちんと理解することがコンプレッサーを使いこなす第一歩なんだよ。
ビンテージコンプとデジタルコンプ、何が違うの?
ビンテージコンプってどんなものなんですか?
ビンテージコンプは一言でいうとエフェクターだよ。
ディストーションと同じように、音色そのものを加工する機械。
スタジオにある高価なハードウェアで、1176や160xなんかが有名だね。
接続しただけで音の雰囲気が変わるし、つまみを触ると音が指と一緒に変わっていく感覚がある。
エンジニア同士で「1176ってこういう音だよね」という共通認識があるくらい、それぞれに強い個性があるんだよ。
スーパードライと黒ラベルくらい違う感じ、といえばわかるかな。
ディストーションと同じように、音色そのものを加工する機械。
スタジオにある高価なハードウェアで、1176や160xなんかが有名だね。
接続しただけで音の雰囲気が変わるし、つまみを触ると音が指と一緒に変わっていく感覚がある。
エンジニア同士で「1176ってこういう音だよね」という共通認識があるくらい、それぞれに強い個性があるんだよ。
スーパードライと黒ラベルくらい違う感じ、といえばわかるかな。
📖 用語解説:1176・160x
スタジオで長年使われてきたビンテージコンプレッサーの代表機種。1176はUREI社が開発したFETコンプ、160xはdbx社のコンプレッサーで、どちらも現在はプラグインとして再現されたものが多数存在する。
じゃあデジタルコンプは?
デジタルコンプはトランスペアレント、つまり音色は加工せず音量だけを整える道具なんだ。
ピークをたたいて音量をなだらかにするというシンプルな機能。
個性や味がないぶん、効果がわかりにくくて初心者には扱いづらいんだよ。
ピークをたたいて音量をなだらかにするというシンプルな機能。
個性や味がないぶん、効果がわかりにくくて初心者には扱いづらいんだよ。
📖 用語解説:トランスペアレント
音色を変えずに透明に処理するという意味。音量の大小を整えるだけで、音のキャラクターには影響しない。
💡 現場の知恵|ビンテージコンプは今や無料でも使える
かつてはスタジオの高価なハードウェアだったビンテージコンプも、今は無料のプラグインが多数存在する。CubaseProに搭載されている160っぽいコンプなど、すでに手元にある環境から試してみよう。
EQとの組み合わせについてはこちらも参考にどうぞ。
📄 関連記事を参照
第16回|歌ってみたのボーカルEQってどうやるの?
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コンプをかける前に必ずやるべき判断ステップ
2種類あるのはわかりました!じゃあ実際どうやって使うんですか?
まずコンプをかける意味をきちんと理解することが大事なんだよ。
僕はレッスンで判断をステップにして教えているから、概要を紹介するね。
僕はレッスンで判断をステップにして教えているから、概要を紹介するね。
ステップ1:聞こえにくい・うるさい部分があるかを確認する
まず曲全体を通して聴いて、歌が聞こえにくかったり逆にうるさいと感じる部分があるかどうかを判断する。
ある場合はデジタルコンプのプリセットをいろいろ試して問題を解消する。
それでもできない場合は詳しい人に相談するか、自分でパラメーターを触ってみてね。
解消されたらステップ2へ進む。
最初から問題がなければそのままステップ2へ。
ある場合はデジタルコンプのプリセットをいろいろ試して問題を解消する。
それでもできない場合は詳しい人に相談するか、自分でパラメーターを触ってみてね。
解消されたらステップ2へ進む。
最初から問題がなければそのままステップ2へ。
📊 せいいち先生のコンプ判断フロー
曲全体を通して聴く
▼
聞こえにくい・うるさい部分がある?
YES ▼
デジタルコンプで解消
▼
NO ▼
▼
音に迫力・存在感がない?
YES ▼
ビンテージコンプを試す
NO ▼
コンプ不要!
ステップ2:音に存在感があるかを確認する
次に「音に迫力がない」「引っ込んでいる」「存在感が乏しい」と感じるかどうかを判断する。
感じる場合はビンテージコンプをうまくいくまで試す。
感じない場合はコンプレッサーは不要。
感じる場合はビンテージコンプをうまくいくまで試す。
感じない場合はコンプレッサーは不要。
え、コンプって必ずしも使わなくていいんですか!?
そうなんだよ。必要なければ使わなくていい。
コンプって実は無茶苦茶簡単なんだよ。
どんどん試して、よければよし、悪ければ再調整するだけ。
正解を求めるのは間違い。自分がかっこいいと思えるものを探してほしい。
コンプって実は無茶苦茶簡単なんだよ。
どんどん試して、よければよし、悪ければ再調整するだけ。
正解を求めるのは間違い。自分がかっこいいと思えるものを探してほしい。
コンプレッサーで失敗する人の3つのパターン
失敗しやすいパターンってありますか?
大きく3つあるね。
1つ目は「コンプは使わなきゃいけないと思っている」こと。
YouTuberが言ってたから使っているという生徒がとても多くてね。
その結果、必要ないコンプや間違った使い方をして音が魅力的でなくなってしまっているんだよ。
1つ目は「コンプは使わなきゃいけないと思っている」こと。
YouTuberが言ってたから使っているという生徒がとても多くてね。
その結果、必要ないコンプや間違った使い方をして音が魅力的でなくなってしまっているんだよ。
2つ目は「コンプの効果を理解していない」こと。
言われた順番で使っているだけで、目的もわからないまま儀式として定着してしまっているパターン。
言われた順番で使っているだけで、目的もわからないまま儀式として定着してしまっているパターン。
3つ目は「耳で判断することを放棄している」こと。
YouTuberが言ったからやった、これで良し、となってしまっていて、自分で結果を確認できていないんだ。
YouTuberが言ったからやった、これで良し、となってしまっていて、自分で結果を確認できていないんだ。
3つとも根っこはYouTubeを信用しすぎてる感じがします…。
その通りだよ。YouTuberはあなたの作品には責任を持ってくれません。
自分の耳でしっかり確認して、いい作品を作ってほしい。
自分の耳を信じることが一番大事なんだよ。
自分の耳でしっかり確認して、いい作品を作ってほしい。
自分の耳を信じることが一番大事なんだよ。
リバーブの使い方についてはこちらも合わせて読んでみてください。
📄 関連記事を参照
第18回|歌ってみたのリバーブってどうやるの?
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✅ この記事のまとめ
- コンプレッサーはビンテージコンプ(エフェクター)とデジタルコンプ(トランスペアレント)の2種類がある
- 同じ名前だからごっちゃになる。違いを理解することが第一歩
- ステップ1:聞こえにくい・うるさい部分があるか→あればデジタルコンプで解消
- ステップ2:音に存在感がないか→なければビンテージコンプを試す。問題なければコンプ不要
- コンプは必ず使うものではない。どんどん試して自分がかっこいいと思えるものを探そう
- YouTuberはあなたの作品に責任を持ってくれない。自分の耳で判断しよう
「自分の耳で判断できるようになりたい」
そう思ったあなたへ。やさしいDTM道場で一緒に練習しましょう。

