せいいち先生とクロちゃんのDTMを斬る 第11回|歌ってみた録音のやり方|現場エンジニアが教える3つの秘密

せいいち先生とクロちゃんのDTMを斬る 第11回|歌ってみた録音のやり方|現場エンジニアが教える3つの秘密

準備は万端。いよいよ録音だ。
でも「うまく歌わなきゃ」と力んでいないか?
現場エンジニアが教える、録音で本当に大事な3つの秘密がある。

秘密①|録音場所の2つの問題

せいいち先生!録音準備が全部できました!いよいよ録音ですね!どうやって録音すればいいですか?
まずどこで録音するつもりかな?
えっと…部屋の中でやろうと思ってます!
部屋で歌って問題ないか確認が必要だね。
2つの問題があるんだ。騒音問題とノイズ問題だよ。
騒音問題とノイズ問題って何が違うんですか?
クロちゃんの声が家族や近所の迷惑にならないかが騒音問題、家族の話し声・車の音・エアコンの音などがマイクに入り込むのがノイズ問題だと考えるとわかりやすいかな。
なるほど!騒音問題の解決策はありますか?
スタジオかカラオケボックスを利用するのが一番確実だよ。
押し入れで録音するという手もあるけど、声の反射や換気の問題が起きやすいからあまりおすすめしないな。
あとは田舎(笑)。
田舎(笑)!ノイズ問題はどうすればいいですか?
ノイズ問題については以前の記事で詳しく書いているので、そちらを参照してね。
💡 録音場所の2つの問題と解決策

騒音問題(自分の声が外に迷惑をかけないか)
→ スタジオ・カラオケボックスを利用する/田舎に住む(笑)
※押し入れは声の反射・換気の問題が起きやすいためあまりおすすめしない

ノイズ問題(周りの音がマイクに入り込まないか)
→ マイク選びとバスタオル吸音が有効。詳しくは第6回を参照。

マイクとノイズ対策について詳しくはこちらを参考にどうぞ。

📄 関連記事を参照
第6回|マイクの誤解を斬る。コンデンサー一択は本当か?
👉 続きを読む

秘密②|ディレクションを意識しながら録音する

録音する場所が決まりました!実際の録音はどうやって進めればいいですか?
ディレクション会議で決めたことを意識しながら、録音と確認を繰り返していくんだ。
確認って何を確認するんですか?
録音した歌を聴き直して、ディレクション会議で決めたことからブレていないかを確認するんだよ。
「アイドルの追っかけが歌うアイドル」って決めたなら、それがちゃんと表現できているかどうかだね。
何テイクくらい録音するものなんですか?
自分が納得するまでだよ。
ただ僕は、納得のいくテイクが録れた後でもう一回同じ感じで録音しておくかな。
録音時には気づけないミスや濁りがあることがあるから、最低2テイクは録っておくんだ。
保険みたいな感じですね!納得のいくテイクが録れても、もう1テイク録っておくことで後で困らなくて済むってことですか?
そうだよ。
💡 録音の進め方
  • ディレクション会議で決めたことを意識しながら録音する
  • 録音のたびに聴き直し、ディレクションからブレていないか確認する
  • 自分が納得するまで録音を繰り返す
  • 納得のいくテイクが録れても、最低もう1テイク録っておく(保険)

ディレクション会議についてはこちらで詳しく解説しています。

📄 関連記事を参照
第9回|歌ってみたのやり方より先に決めること|プロが毎回やる秘密会議
👉 続きを読む

秘密③|のびのび歌う方が良い結果が出る理由

他に録音で気をつけることはありますか?
気をつけるとは少し違うけど——のびのび大きな声で歌う方が、結果的に良い結果が出ることが多いんだ。
なんで大きな声で歌った方がいいんですか?
声の質感とディテールが録音されやすくなるというのと、マイクもマイクプリもしっかり音量を入れた方がよい動きをするんだ。
かといって叫んではだめだよ——叫ぶ曲はもちろん叫んでいいけどね。
でも近所に音漏れしないか心配で、ついつい小さな声で歌っちゃいそうです…
音漏れの心配は録音場所で解決することだよ。
録音自体はのびのびやってほしい。
縮こまって歌うと声の質感もディテールも損なわれてしまうんだ。
音漏れの問題は場所で解決して、録音はのびのびやる!切り分けて考えればいいんですね!
📖 用語解説:マイクプリ(マイクプリアンプ)

マイクが拾った小さな音信号を増幅する機器のこと。
オーディオインターフェースの内部に組み込まれているものが多い。
しっかりした音量で録音することで、マイクプリが本来の性能を発揮しやすくなる。

録音後のエディット作業についてはこちらも参考にどうぞ。

📄 関連記事を参照
第14回|歌ってみたのエディットとは何か
👉 続きを読む
✅ この記事のまとめ
  • 録音前に騒音問題(自分の声が迷惑にならないか)とノイズ問題(周りの音が入り込まないか)を確認する
  • 騒音問題の解決策はスタジオ・カラオケボックスの利用が現実的
  • 録音はディレクション会議で決めたことを意識しながら、録音と確認を繰り返す
  • 納得のいくテイクが録れても最低もう1テイク録っておく
  • のびのび大きな声で歌う方が声の質感・ディテールが録音されやすく、機材もよい動きをする
  • 音漏れを気にして縮こまって歌うのが一番よくない。録音場所の問題は場所で解決し、録音自体はのびのびやること

録音で悩んだら、やさしいDTM道場で気軽に相談できます。
騒音・ノイズ・機材の設定——環境によって対応が違うことは個別にお答えします。

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この記事を書いた人

せいいち先生
DTMは、まず手順。
センスや感覚は、その後でいい。
1人でも多くの人と、音楽の世界を歩きたい。
わからないことは何でも聞いてください。
現役30年のプロが、あなたに伴走します。

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