せいいち先生とクロちゃんのDTMを斬る 第19回|歌ってみたのディレイってどうやるの?

せいいち先生とクロちゃんのDTMを斬る 第19回|歌ってみたのディレイってどうやるの?

リバーブと並んでよく使われるエフェクト、ディレイ。
でも「リバーブとどう違うの?」「どんなときに使うの?」という疑問を持っている方も多いはず。
実はディレイはリバーブよりシンプルで、目的さえはっきりすれば迷わず使えます。
今回はせいいち先生に、現場歴30年のエンジニア目線でディレイの本質を教えてもらいました。

ディレイってリバーブと何が違うんですか?

先生、ディレイってリバーブと何が違うんですか?
ディレイはやまびこを想像するといいかもね。
山で「ヤッホー」と言うと遅れて返ってくるよね。
あのイメージがディレイなんだよ。
なるほど!リバーブが「空間の響き全体」なら、ディレイは「遅れて返ってくる音」ってことですね。
そうだね。
リバーブと同じように自然なディレイと効果音的なディレイがあるよ。
📖 用語解説:ディレイ

入力した音を一定時間遅らせて再生するエフェクト。遅らせる時間(ディレイタイム)や繰り返す回数などを設定できる。やまびこのように音が追いかけてくる効果が得られる。

リバーブについてはこちらで詳しく解説しています。

📄 関連記事を参照
第18回|歌ってみたのリバーブってどうやるの?
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ディレイの2つの使い方

使い方1:声に厚みを持たせる

自然なディレイってどんな使い方をするんですか?
声を少しだけ薄くずらすことによって声の厚みの表現ができるんだ。
気づかないくらいのずれが理想でね。
ダブリングって聞いたことあるかな?
名前は聞いたことあります!どんなものですか?
ボーカルに声を複製して迫力を出す装置なんだけど、ディレイで厚みを出す方法はダブリングよりもわざとらしくなく自然にかかるんだよ。
📖 用語解説:ダブリング

ボーカルトラックを複製または二度録音して重ねることで、声に厚みや広がりを出すテクニック。ディレイで短い遅延をかけることで、より自然なダブリング効果を得ることができる。

使い方2:効果音的な演出

効果音的なディレイはどんな使い方をするんですか?
やまびこのように音を繰り返す演出だよ。
例えばこんな感じ。
「ラブ ラブ ラブ ブ ブ」
歌の最後の言葉がどんどん遠くに消えていく感じね。
あ!よく聴く表現ですね。あれがディレイだったんですか!
そうだよ。他にはピンポンディレイというのもあってね。
音が左右に跳ね返る特徴的で面白い効果が得られるんだよ。
💡 現場の知恵|BOOWYのクラウディハートで聴けるディレイ

効果音的なディレイの代表例がBOOWYのクラウディハートのイントロ。布袋寅泰さんが使用した「追っかけディレイ」で、ギターの音がディレイによって追いかけるように繰り返されることで、あの印象的なイントロサウンドが生まれている。布袋さんはディレイの使い手として有名で、ディレイタイムを曲のテンポに合わせて設定することがポイントとされている。

ディレイをかける判断と失敗しないコツ

ディレイってどんなときにかけるんですか?
声の厚みが欲しいときと、そういう演出が欲しいときだね。
目的をしっかり持つことが大事で、ディレイをかけて良くなるという考え方はあまりしないんだ。
「歌が薄いからディレイで厚みを持たせる」
「特殊効果が欲しいからディレイをかける」
この2つが判断の基準だよ。
失敗しやすいパターンってありますか?
かけすぎだね。ほとんどの人がうっとうしいと感じる状態になってしまう。
ディレイの設定って難しそうですが、テンポに合わせるとかあるんですか?
あるけど説明が難しいので、道場で質問してね。
個別に一緒に考えましょう。

音量バランスの整え方についてはこちらも合わせて読んでみてください。

📄 関連記事を参照
第20回|歌ってみたの音量バランスってどうやるの?現場エンジニアが教えるずるいミックス方法
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✅ この記事のまとめ
  • ディレイとはやまびこのように音を遅らせて返すエフェクト
  • 使い方1:声を薄くずらして厚みを出す(ダブリングより自然)
  • 使い方2:やまびこのような効果音的な演出(例:ラブ ラブ ラブ ブ ブ)
  • ピンポンディレイは音が左右に跳ね返る特徴的な効果
  • かける判断は「厚みが欲しいとき」「演出が欲しいとき」の2つ
  • 目的ありきで使う。ディレイをかけて良くなるという考え方はしない
  • 失敗はかけすぎ一択。うっとうしくなる
  • 設定の詳細(テンポ合わせなど)は個別に相談を

ディレイの設定はテンポや曲によって変わります。
「自分の曲に合う設定を知りたい」という方は、やさしいDTM道場で一緒に考えましょう。

やさしいDTM道場の門をたたく

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この記事を書いた人

せいいち先生
DTMは、まず手順。
センスや感覚は、その後でいい。
1人でも多くの人と、音楽の世界を歩きたい。
わからないことは何でも聞いてください。
現役30年のプロが、あなたに伴走します。

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